「なんでこんなに噛み合わないんだろう……って」
スーパーGT第2戦富士のレース後にそう呟いたのは、ARTAのチームディレクター田中洋克氏。ARTAとジョイントするM-TEC(無限)のスタッフで、鈴木亜久里監督の下でチームの舵取りをする存在だ。スーパーフォーミュラでは常勝TEAM MUGENの監督も務める。
■初の3時間レースをNISMOが圧倒! 3号車Niterra、23号車MOTULがワンツーフィニッシュ|スーパーGT第2戦富士決勝レポート
2台体制2年目を迎えたARTAにとって、今回の富士3時間レースは悔しいものとなった。8号車、16号車共に走行初日から速さを見せたが、8号車が予選4番手になった一方で、16号車は黄旗区間走行によりQ2ベストタイムを抹消され、2番手から14番手に降着。決勝では8号車が表彰台を争い、16号車も追い上げのレースを見せてポイント圏内を走っていたにもかかわらず、最終的には2台揃ってトラブルに見舞われた。
16号車に降りかかったのは、パワーステアリングが機能しなくなるトラブル。ピットに戻った後に再び機能したため様子見でコースインしたが、「原因がまだ分かっていない中でそれ以上走って同じことが起きたら大きなクラッシュに繋がりかねないので、諦めようということになりました」(田中ディレクター)という。
そしてレース時間残り10分を切ったタイミングで突然ピットに戻ってしまった8号車に関しては、駆動系トラブルが発生してシフトチェンジもままならない状態になっていたという。ホンダ・レーシングの佐伯昌弘ラージ・プロジェクトリーダー(LPL)は「たぶんギヤボックスの内部(のトラブル)だと思われます」と説明した。
また佐伯LPLは2台のトラブルについて「ミスがあったわけではないような、共通部品が壊れるというトラブル」と表現した。田中ディレクターも「何か普段のメンテナンスから来るようなものでもないと思うので、おそらく本当にイレギュラーというか、レアケースなトラブルだったのだと思います」と語る。
「GTって難しいですね……」と苦笑する田中ディレクター。ARTAの車両メンテナンスを任されるM-TECの技術力は、スーパーフォーミュラでも証明済み。だからこそのもどかしさがあるのだろう。いつものように柔和な表情でインタビューを受けた田中ディレクターだが、落胆は隠しきれない様子だった。
ただ、シビックそしてARTAとしてポテンシャルを見せられたのも確か。「この短期間でここまで来てるので、この先もまだ伸びしろがあると思う」と田中ディレクターは語る。
また次戦鈴鹿に向けては、次のように語った。
「タイヤテストで手応えはあったので、鈴鹿で予選、決勝とちゃんとかみ合えば、間違いなく表彰台……もちろん優勝も狙えると思います」
「ちゃんと噛み合うこと……本当にそれだけなんですよね」
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